2025/04/03 21:05
🔹40分の待ち時間も納得の一杯

仙南エリアを代表するラーメン店として名高い「中華亭」。休日ともなれば、開店から1時間待ちの行列ができることもあるという噂を聞いていましたが、実際に訪れてみると、その人気ぶりを改めて実感しました。なんと、駐車場待ちまで発生するほどの盛況ぶり。仙台市内や県外からも多くのファンが訪れるという話は本当でした。

常連客に混ざって並ぶこと約40分。店内に入ると、案内されたのはカウンターの一番右端の席でした。BGMはなく、聞こえてくるのはラーメンをすする音と、厨房から響く女性スタッフの声。この雰囲気こそ、遠征してきたラーメンファンにとってはたまらない瞬間なのです!

運ばれてきたのは、渋い水色の直径20cmほどの丼(浅い切り立ち丼)に盛られた美しい一杯。具材は、ネギ、メンマ、海苔、そして脂身のない歯ごたえしっかりタイプのノスタルジックなチャーシューが3枚。スープは鶏ガラをメインに魚介の旨味を重ねた醤油スープで、表面には多めの鶏油が浮かび、コクのある濃厚な味わいを演出しています。

このスープのすごいところは、ただのあっさり系ではない点。鶏の旨味がしっかりと感じられ、飲むたびに口の中に深いコクが広がるのです。まさに老舗の味。
それもそのはず、このラーメンの味は大正時代から受け継がれてきたもの。伝統の味を今に伝える一杯には、歴史の重みと進化が共存しているのです。
4代目・菊池文江さんが守る「中華亭」の味

現在、この名店の味を守っているのは4代目店主・菊池文江さん。3代目の父から店を引き継ぎ、長年の経験と栄養士の資格を活かしながら、今も変わらぬ味を提供し続けています。
並んでも食べる価値のある老舗の味

大正時代から続く伝統の味が、100年以上経った今も色褪せることなく愛され続けている。その理由は、鶏ガラと魚介の絶妙なバランス、鶏油のコク、そしてシンプルながら計算された一杯に詰まっていました。
行列に並んでも食べる価値のある一杯。ラーメン好きなら、この歴史を味わいに一度は訪れるべき名店です。
味の店 中華亭
宮城県白石市本町75